もはや戦後ではない

f:id:yuica323:20170720123839j:plain

7月18日、SKE48の21枚目にして1年ぶりのシングルリリース前日。私は職場近くのCDショップで「意外にマンゴー」の全タイプを予約して購入した。ショップ内では同日発売である欅坂46のアルバムが入口付近の1番いい位置に飾られ、延々と収録曲を流している。ちょっと店内を覗くと、AKB48のコーナーがレジ付近に作られ、そこにSKE48の最新シングルだけ置かれていた。狭い店内でコーナーがあるだけでもありがたいよな、と思い、急いでそこから数分歩いた場所にあるフレッシュネスバーガーへ向かった。

 マンゴーバーガーは元から好きなメニューで、びっくりドンキーのパインハンバーグと同じく一般受けしないものの、カルト的な人気があると思われるものだ。私はものすごく好きな質だったのでマンゴーバーガーがなくなってから程なくしてフレッシュネスバーガーに行かなくなった。だからいい時期に復活してくれて嬉しかったし、名古屋や天神でSKE48に因んだキャンペーンをやってくれているのもすごく嬉しい。食に対してのこだわりが強い自分にとって、美味しいものと好きなものがコラボしてくれるほど嬉しいことはない。これからは可能な限り通おうと思った。

 

お家に帰って早速シングルについていたDVDを再生する。意外にマンゴーだけではなく今回初めて私の推しである末永桜花さんが参加するチーム曲のMVも楽しみにしていたし、特典映像の8周年記念公演も手元においておけるのが嬉しかった。記念公演が2016年10月だったので、もう10ヶ月くらい前なんだなあ、と映像を眺めていた。時折映るもう卒業していったメンバーを見ると少し切なくなるけれど、道は違えどみんなそれぞれ活躍してくれているので、ほんの2~3年前ほどに同じ現象を体験していたときとはだいぶ焦燥感が違う。そういえばこのときはまだ8期生が加入していない頃で、ソロコンサート前なので末永桜花さんたち何人かの7期生も研究生の頃だった。毎日のように何かしらで観ているから気づかなかったが、女の子の成長は早い。ダンスや歌だけではなく容姿の変化も比べてみると著しい。たった10ヶ月しか経っていないというのに、画面の中に映る末永さんは今より幼く見えた。可愛いのには変わりないんだけれど。
一気に公演を観、本編も終わりに近づいた。壇上にはすべてのメンバーが集まり、その中でチームEのリーダーである須田亜香里さんが挨拶していた。いつもながら須田亜香里さんの声はよく心に響いてくる。彼女のたゆまぬ努力と苦労とそれから生まれるキラキラとしたものが言葉に説得力を持たせている。しかしはきれいな声とともに聞こえてきたあるフレーズに強烈な違和感を感じた。

「今、SKE48はピンチだと言われています。私もそう思います。」

え、そうかな、そうでもないでしょとつい声に出してしまったが、すぐに思い直した。画面の中では当たり前だけれど2016年10月なのだ。今じゃない。確かにその頃は出口が見えない手探りの状態で、とにかく一筋の光を信じて前に進んでいた頃だったような気がする。

そして私はこの違和感の理由に気づいた。たった10ヶ月の間に長年、正確に言えば2013年頃からずっと叫ばれ続けていた「SKEはピンチ」という言葉がまったくもって似合わなくなっていたからだった。

 

2017年2月22日にリリースされた2ndアルバム「革命の丘」は、リリースキャンペーンや購入特典のイベントがものすごく充実していた。首都圏の主要な駅(東京・品川・恵比寿・渋谷・新宿・池袋・巣鴨・赤羽・浦和・大宮・上野・秋葉原船橋・横浜・桜木町・吉祥寺・三鷹国分寺・八王子)のサイネージにアルバムの宣伝と特典映像を流したり、名古屋市営地下鉄にまるまる1両広告を出したり、ガイシホールを貸し切って大々的に握手会とファン参加型のイベントをしたり、女性ヲタに向けて衣装を展示してかつ好きな衣装を選んで写真撮影をするスペースを出店したりと、詳しくはわかりやすくまとめてくれている下記の珠理奈んですさんのページを参照してほしい。とにかく何がいいたいかというと、今までヲタが運営の尻を叩きまくっても動きが鈍いと感じていた何かが綺麗さっぱり解消されたような、そんなフットワークの軽さが生まれていたのだ。

jyurinandesu.net

個人的にサイネージの主要な駅に、自分の生活圏内の駅が2つも含まれていてびっくりした。ありがたく通勤のときに拝み気分良く出勤できた。

そして今回のシングルは、発売日当日に東京・名古屋にメンバーが別れて全員参加のライブ。告知された時の盛り上がりっぷりといったらなかったし、実際昨日はものすごく楽しめた。会場が熱気に溢れていた。とても楽しかったのでこのことについては詳しく別な記事にあげます(長くなりすぎたので)
それ以外でもちょくちょくコラボレーション商品が出たり、それが驚きの速さで完売したり、地道な積み重ねが活きてきているなあと感じた。

 

運営を批判しがちなヲタも最近はよくやった!ありがとう!という声が多く聞こえるし、参加したイベントはとにかく楽しく、メンバーも一生懸命ななか楽しそうで、参加できなかったイベントやツアーのレポを観ては臍を噛んで悔しがる日が増えた。そんな思いをするのが嫌だからなんとか都合をつけて行くようになったし、現実今月はSKE48関連のイベントを5つも参加することになった、元地方民で今は首都圏に住んでるとは言えありえない話である。行きたいと思っていたチケットがすべて手元にあって、しまいには公演にも申し込んでいる(無事当たりました✌)嬉しい悲鳴で、当選したのを観たときはあまりにも幸福なので私はこの後どでかい不幸でもくるんではないかと怯えたくらいだ。

 

今私は声を大にして言いたい。
1956年に、1945年に太平洋戦争が終わってから11年経って著しく経済が発展し始めた日本のことを表し流行した言葉の《もはや「戦後」ではない》を踏まえて言う。

もはや、SKE48はピンチではない。これからは登っていくだけだ。